Column 家づくりコラム

古材を活かす家づくり 〜時を刻む素材が生む唯一無二の空間〜

家づくりにおいて「新しい素材」を選ぶのは自然な流れですが、近年注目されているのが【古材(こざい)】を取り入れることです。

古材には、長い年月を経て生まれた風合いや質感があり、新材にはない温かみや存在感を住まいに与えてくれます。また、再利用することで廃材を減らし、環境に配慮したサステナブルな家づくりにもつながります。

 

単なる「古い木」ではなく、歴史や記憶を刻んだ素材として、新築やリノベーションに深みをもたらすのが古材の魅力です。

 

 

古材を使った実例

 

ハウスイズム・横須賀スタジオ

 

ハウスイズムの横須賀スタジオでは、かつて生簀(いけす)に使われていた古材を空間に取り入れています。

潮風や水にさらされてきた木材は、独特の色合いや質感を持ち、スタジオの雰囲気に力強さを添えています。単なるインテリアの一部ではなく、「ここにしかない素材」として、訪れる人に印象的な体験を与えてくれます。

 

足場板を使った事例

建築現場で使われる足場板を再利用する実例も増えています。

表面に刻まれた傷や跡は、何十人もの職人の足跡や仕事の歴史を物語ります。

これをフローリングや棚板、カウンターに使うことで、シンプルな空間にもラフさや個性をプラス。新材では表現できない「味わい」を持つ足場板は、住まい手のライフスタイルにも自然に溶け込みます。

 

空間に情感をもたらす古材の活用

古材は「温もり」や「懐かしさ」を演出するためにも活用されます。

例えば、天井の梁に古材を使えば、空間に落ち着きや安心感を与えます。リビングの壁面に古材を取り入れれば、まるで長い時間を共に過ごしてきたような深みが加わり、家族の時間を優しく包み込みます。

古材が持つ柔らかな色合いや手触りは、人の感情に寄り添い、空間に「情感」を添える役割を果たします。

 

古材を使うときの注意点

 

  • 安全性の確認:強度が十分かどうか、腐食やシロアリ被害がないかをチェックする必要があります。
  • 加工性:古材は硬化している場合が多く、切断や加工に手間がかかることがあります。
  • メンテナンス:経年変化を楽しむ一方で、仕上げにオイルや塗装を施し、長持ちさせる工夫も必要です。
  • デザインとの調和:古材は存在感が強いため、使う分量や配置を工夫することで、空間全体にバランスが生まれます。

 

古材を活かした家づくりは、単に「エコ」や「再利用」にとどまらず、時間を重ねた素材が持つ物語を住まいに映すことでもあります。

古材は一つとして同じものがなく、使い方次第で家に表情や奥行きを与えてくれます。

 

新築でもリノベーションでも、古材を取り入れることで「自分たちだけの空間」を形にすることができるでしょう。

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