湘南でつくる湿気対策に強い家とは?心地よさが続く住まいの工夫
- Category:家づくりコラム
海風を感じながら暮らす湘南ライフ。
開放感と自然の恵みに包まれた環境で建てる家は、多くの人が憧れる住まいのカタチではないでしょうか。
しかし、湘南のように海に近い立地での家づくりで見逃せないのが「湿気対策」。
湿度の高さは、住まいの劣化や健康トラブルの原因になることもあるため、家を建てる段階での湿気対策が欠かせません。
今回は、湘南で家づくりを考えている方に向けて、エリアの湿気問題や湿気対策を紹介します。
内容を参考にして、のびのびとした湘南ライフを叶えましょう。
湘南エリアの湿気問題
湘南エリアは、海に近く温暖な気候が魅力のひとつですが、年間を通して湿度が高めなのも特徴です。
特に梅雨や夏場はジメジメとした日が続き、冬場は気温差によって結露が発生することも少なくありません。
このような環境下で暮らすには、湿気の“良い面”と“注意すべき面”をきちんと理解し、上手にコントロールしていくことが大切です。
海沿いの湿気がもたらす生活へのメリット
湿気というとマイナスのイメージが強いかもしれませんが、湘南のような温暖で湿度の高い地域だからこそ得られるメリットもあります。
例えば、冬でも空気が乾燥しにくいため、肌や喉が潤いやすく、加湿器に頼らずとも快適に過ごせる日が多くなります。
湿度が安定していることから、無垢材の床や家具が乾燥してひび割れるリスクが少なくなるのもポイント。
自然素材を使った家づくりと相性が良いのは、湘南ならではでしょう。
また湿度が高いことで、漆喰や珪藻土などの調湿効果を持つ素材がしっかり機能するのもメリットのひとつ。
湿気は一概に悪者ではなく、工夫次第で心地良さを引き出す存在でもあります。
海沿いの湿気がもたらす生活へのデメリット
それでもやはり湘南で快適に暮らすためには、湿気がもたらすデメリットも無視できません。
湿度が高いと室内と外気の温度差により結露が起きやすく、窓や壁の水滴がカビや建材の劣化を引き起こす原因になります。
またカビやダニが繁殖しやすく、アレルギーや喘息などの健康リスクを引き起こすことも。
洗濯物が乾きにくいのも悩みのひとつで、室内干しが続くとさらに湿気がこもる悪循環を生み出します。
潮風に含まれる塩分と湿気が合わさることで、金属製の家具や家電、車や自転車などにサビが発生しやすくなる点も注意が必要です。
湘南の家づくりで湿気対策が必要な理由
先述したように、湿気は結露やカビ、ダニの発生につながる原因のひとつです。
対策をしないと建材が劣化したり、健康に悪影響を及ぼしたりと暮らしにリスクが生じます。
家づくりを進める前に、まずは湿気対策の重要性を押さえましょう。
建物の劣化を防ぐ
湘南のように湿度が高く、気温差がある地域では、結露が発生しやすくなります。
特に冬場は、暖房で暖められた室内の空気が窓や壁などの冷たい部分で冷やされ、水滴となって現れます。
この水分が長期間放置されると、木材や壁紙の腐食、カビの発生を引き起こし、住まいの寿命を縮める原因に。
見た目ではわかりにくい壁内や床下などの内部結露にも注意が必要です。
住宅を長持ちさせるためにも、初期段階からの湿気対策が欠かせません。
健康被害を防ぐ
湿度が高い状態が続くと、カビやダニが繁殖しやすくなります。
カビやダニは目に見えにくい存在ですが、アレルギー性鼻炎や喘息、皮膚トラブルなどの健康被害を引き起こす原因となります。
特に小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、衛生面には気を使いたいところ。
湿気対策は、建物を守るだけではなく、そこで暮らす人々の健康を守ることにもつながる、大切な住環境づくりの一環といえるでしょう。
住宅の資産価値を維持する
湿気は見えないところで住宅の劣化を進行させます。結露による構造材の腐食や、カビの発生による内装の劣化は、家のメンテナンス費用を増やすだけではなく、将来的に資産価値を下げる要因に。
湘南のように湿度が高く塩害の影響もあるエリアでは、湿気対策が不十分な住宅は「傷みやすい家」と判断されやすくなり、売却時や相続時の評価にも影響が出ることも少なくありません。
長く安心して暮らすためだけではなく、将来の資産を守る観点からも湿気対策は必要です。
結露や湿気に悩まされない家づくりのポイント
暮らし始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、設計段階から湿気対策を意識することが大切です。
ここでは、湘南の気候を見据えた素材選びや間取り、構造計画のポイントを解説します。
自然素材の建材を使用する
湘南のように湿気が多い地域での家づくりでは、調湿効果のある自然素材を使うのがおすすめです。
例えば漆喰や珪藻土などの壁材は、空気中の湿度を吸ったり吐いたりしながら、室内環境を快適に保ってくれます。
無垢材も湿度を調整する働きがあり、床や天井に使えば、木のぬくもりとともに優しい空気感を生み出してくれるでしょう。
自然素材の魅力は、見た目や肌触りだけではなく、ちょうどいい空気感に調整してくれる性質にあります。
湘南の気候と相性のよい素材を選ぶことで、日々の暮らしがぐっと快適になり、除湿機器に頼りすぎないエコな暮らしが実現します。
空気が流れる間取りづくり
湿気をためこまない家をつくるには、空気がしっかり流れるような間取りの工夫が欠かせません。
湘南では風をうまく取り込める位置に窓を配置することで、自然の風が家全体を巡りやすくなります。
例えば吹き抜けと回遊動線のある間取りにすると、空気が上下左右に流れるため、湿気が一箇所にこもりにくくなります。
クローゼットや押し入れなどの収納スペースにも、小さな換気口や通気性のある建材を取り入れれば、カビ対策にも有効です。
つい後回しにしがちな通気の設計ですが、風通しの良さは家にとって“見えない性能”のひとつ。
間取りを考えるときは、風の通り道を意識するだけで、暮らしやすさが大きく変わります。
高気密・高断熱な構造にする
湿気対策として構造から高気密・高断熱にすることも大切です。外気の影響を受けにくくすると、室内の温度と湿度が安定するため、結露の発生を防ぎ、住宅の劣化も防げます。
また、高断熱の家は冷暖房効率も良くなるので、年間を通して快適で省エネな暮らしが実現するのもポイント。
ただし気密性が高い家では、計画的な換気の設計も同時に考える必要があります。
風が抜ける家にすることと、外気と室内のバランスを保つこと。
その両方を意識して設計すれば、湿気に強く、長く快適に住める家が完成します。
暮らしの中でできる湿気対策
家の性能だけではなく、日々の暮らしの工夫も湿気対策に大きく関わります。
ここでは、暮らし始めてから習慣化したい湿気対策を3つ紹介します。
日常的に湿気対策をして、快適性を高めましょう。
こまめに換気をする
湿気がこもらないよう、毎朝・夜の気温差が大きい時間に窓を開けて換気をしましょう。
家中の扉を開けて風の通り道をつくると、より効果的です。
浴室やトイレなどの「閉めきりがちな場所」は、24時間換気システムを活用するのもおすすめです。
室内干しの工夫
洗濯物は風通しの良い場所に干すのがポイント。
除湿機や浴室乾燥機を併用すると湿度が上昇しにくくなります。
サーキュレーターを活用して空気を循環させたり、洗濯物同士の間隔をあけたりするのも効果的です。
空調設備を設置しさらに室内干しスペースを設けたランドリールームを作れば、洗濯物がしっかり乾くだけではなく、
洗濯→干すの動線がコンパクトになります。
湿気対策グッズを取り入れる
こまめに換気をすると同時に、湿気対策グッズも活用しましょう。
クローゼット内には除湿剤やすのこ、押し入れには除湿マットなどを取り入れるのがおすすめ。
珪藻土の調湿スティックやコースターなどのインテリアグッズも、空間のアクセントになりつつ、室内の湿気を和らげる手助けになります。
「ハウスイズム」で叶える、湘南での家づくり
湘南エリアで家を建てるときは、海に近い魅力と同時に、湿気との付き合い方も考えることが大切です。
湿気を完全に避けることはできませんが、正しく対策すれば快適で健康的な住まいをつくることができます。
湘南の気候をよく知る工務店や設計士と一緒に、“湿気とうまく付き合う住まい”を叶えましょう。
湿気対策を取り入れつつ、湘南の海沿いならではの明るくて開放感あふれる家づくりをしたい方は、ぜひハウスイズムへお気軽にお問い合わせください。