窓の向こう

山本 啓史 2022.06.14

窓の向こう

こんにちは!

鎌倉スタジオ設計士の山本です😊

「窓の向こう」というポエティックな大げさなタイトルを付けてしまいましたが、、、
今回は、私がプランニングをする際に気にしている『借景』という設計手法のお話しをさせていただきます🏠✨

『借景』とは、
「庭園外の山や樹木などの風景を、庭を形成する背景として取り入れたもの。」
と、某辞書では仰々しく書かれておりますが、簡単に言うと「景色をちょっとお借りすること」です。

住宅プランニングにおいては、各部屋の窓から見える景色をいかに魅力的に有効的に切り取れるかを気にして設計しています。

LDK・各部屋から良い景色が見えるように窓を設置できれば、解放感を得られたり四季を感じられたり、ちょっと暮らしが豊かになりますよね!

何例か記載します。
↓↓↓

こちらのリビングからは富士山がバッチリ見えます。
元々お施主様が良い景色(富士山)が見える土地を探していたこともあり、立地ありきではあったのですが、大開口の窓を設けたり、バルコニーの手すりをスチール製にして開放性を高めたりと、借景を有効的に得る工夫をしています。

 

こちらは遠くの街並み・スカイラインを借景とするために、勾配天井なりに三角窓を設置しました。

 

こちらは、エリア的に密集地だったのですが、敷地調査の段階で「2階から富士山が見えそうだな」と思い、2階の吹抜ホールから借景できるように横長窓を3枚設置しました。

 

こちらも、2階の高さから みなとみらいが見えそうだったので、吹抜けに大きな窓を配置して借景としています。
夏には横浜の花火が見える特等席になっているようです🎆

 

吹抜け絡みですが、高い位置に大きな窓を取れれば空を切り取れますので、採光獲得もそうですが、自分たちだけの空を手に入れることができますね!

 

こちらは寝室ですが、お隣さんの屋根と屋根の間に里山があったのでコーナー窓にして借景しました。

密集地でも、斜めアングルには意外と借景チャンスがあるものです。

 

高台に計画した住宅のお風呂の窓を思い切って大きめ窓かつ透明ガラスにしました。窓の向こう側は樹木・林・丘と自然豊かでしたので、入浴中の解放感は抜群かと思います!

 

こちらのロフトからは吹抜の窓越しに江の島と湘南の海が見えます。
ロフトで晩酌、江の島と湘南の海の借景がおつまみ、最高ですね!


以上、借景と窓の取り方のお話しでした!

日々の生活の中でふと自然を感じたり、四季に気付いたり、ちょっと豊かな暮らしはいかがでしょうか。

ハウスイズムでプランニングを進める際には、設計担当に「その窓から何が見えますか??」「借景ポイントはどこですか??」と聞いてみてください!
窓の向こうには きっと素敵な景色が広がっていることでしょう☆
(設計のみんな頑張ろう~!)

 

それではまた!